よりコラム no.4
シドニー五輪(2000年) テコンドー銅メダリスト 岡本依子さんによる『よりコラム』。毎月1回「美と健康」について配信していきます。
【今どきの「夏バテ」対処法】
かつて、夏バテといえば暑さで体力を消耗し、
食欲が落ちてグッタリする状態を言いました。
今どきの夏バテは同じグッタリでも、
その原因は昔のものとは違うことがあります。
現代ならではの夏バテについて知り、
しっかり対処して夏を健康に過ごしましょう。
① 「冷房バテ」
・気温差の大きい屋内と屋外を一日に何度も行き来することで、
自律神経が乱れ、内臓の働きが鈍り、疲れがたまりやすくなってしまう。
・冷房の効いた屋内に一日中いることで、身体が冷えきって血行が悪くなり、
内臓の働きが落ちたり、肩こりなどを引き起こす。
対策 → 屋内にいるときは、羽織り物や膝掛けなどで冷えすぎないようにすることが大切です。
② 「食冷えバテ」
・炎天下では、キンキンに冷えたビールや、氷たっぷりのジュースにアイス、かき氷などが、
乾ききった身体にしみわたり、その時は心地良いものです。
しかし、現代のように冷房漬けの人たちがこうした食べ物ばかり食べていると、胃腸が冷えすぎて
機能が低下し、胃もたれや下痢を起こす原因になります。
対策 → 暑い夏でも体のためには、冷えた飲食物は控え、常温の食べ物や温かい汁物などを取り、
内臓を冷やさないように心がけましょう。
現代は簡単に室温を下げることができ、冷たい美味しい食べ物もたくさんある時代です。
それらは自然の摂理から外れていますから、消化器系、自律神経系などがやられてしまいます。
「今どきの夏バテ」は、どちらかというと「暑さ」よりも文明の発達の弊害である
「寒さや冷え」が原因である方が多いのです。
1 回バテると回復が大変なので、寒さ、冷えに気をつけながらも、
適度な涼をとって健康に夏を過ごしましょう!